伯友会

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2017年度1学期 伯友会OB講演会

2013年度から始まり今回で8回目となる伯友会OB講演会を6月23日(金)の6校時に高校1年生と高校2年生を対象にザビエル講堂で行いました。

講師は50期の 神戸大学大学院経営学研究科准教授 保田 隆明 氏です。講演は「ビジネスは面白い。起業って楽しい!」との題で行われました。

まずはご自分の経歴と経験をお話しされました。そのなかで、大学の選び方と英語の重要性についても触れられました。大学時代に交換留学でアメリカに留学、大学卒業後は外資系証券会社に勤務しニューヨークでM&Aや投資銀行業務に従事されたそうです。リーマンブラザース証券ではとんでもなく優秀な人な人たちと接し、同時にニューヨークが世界の政治経済文化の中心であることを実感したとのことです。ちょうど地下鉄に乗っているときに911事件に遭遇し、「今しかできないことは、今する」と決意し、SNSサイトを起業するに至ったそうです。

政治経済に関する知識の重要性、マーケティングの重要性を、いくつかの例をあげてお話をされました。「ビジネスとは情報のアービトラージである。知っている人が得をする。」ということで、コンビニの店舗数より多い歯科医院の経営の例をあげ、文系理系に係らずマーケティングの知識が重要であることをお話しいただきました。

「しいたけを売りたい」、「プリンを売りたい」、「弘前大学が学生を集めたい」、そのようなときに実際にどういった手法がとられたのか、まずは生徒にマイクを向けて質問し、たくさん出た生徒の回答に「いいね!」を連発する形で進められました。その中でマーケティングの4P (Product, Price, Promotion, Place)やADIMA (Attention, Interest, Desire, Memory, Action)を紹介されました。

「がりがり君の『あたり』」をきっかけに赤城乳業の社長に会って話をしたことや、マクドナルドのコーヒー無料戦略に狙い撃ちされたスターバックスがその後にとった方法、コストコやダイソーでの衝動買いの誘発、コンビニの1日当たりの売り上げなど、生徒が身近に感じる会社をあげ、マーケティングの興味につながる話をしていただきました。

 最後に、日本の製品が売れたのは言語に頼る必要のないいいものを作ってきたためであるが、これからはGoogleやMicrosoftもみな英語がベース、同時に統計学、確率統計、AI、IoT、プログラミングの知識が必要。君たちはまだ世の中を知らないので、東京研修やニューヨーク研修に参加して、視野を広げてゲーム(ビジネスのしくみ)を作る立場の人間になれ、とお話しいただきました。

(六甲学院中学校・高等学校  林 豊)